神待ち

家出女性に食べ物や寝床を与えてくれる男性を、または泊め男と呼びます。掲示板やアプリなどで、神との出会いを待つのが神待ちです。その代償として性的な行為を求められることもあり、女性にとってはメリットとリスクが両方ある行為です。

家出した私がどうやって神待ちに成功したか?

私自身、3年ほど前まで神待ち少女でした。友達から、普通の出会い系サイトの中に神待ちができるところがあると教わり、ネットでちょこちょこ検索したことがきっかけです。

初めて神に出会ったのは20歳の頃です。掲示板でプロフィールを見ながら神を探し、待ち合わせをするまで1時間ほどしかかからずすっごい簡単!と驚いた覚えがあります。以来、家出がしたくなると掲示板に書き込み、4~5回は助けてもらいました。

出会い系サイトでも何回か神待ちに成功しています。神待ち専門というサイトは怪しいとネットの口コミに書かれていたので、大手に登録しました。

初めはプロフィールをあまり詳しく書かなかったため、ほとんど誰からも連絡が来ませんでしたが、自撮り写真やよくいるエリアなどを詳しく書き込んでからは、1週間に2~3人の男性から連絡が入るようになり、今すぐ家出したいというときも安心でした。

私の場合アルバイト生活で、平日昼間から待ち合わせでもOKという点は、神待ちをスムーズに行う上でとてもプラスに働きました。

私と同じように、男性側もネットで知り合った相手と会って、自宅に泊めていることを周囲に見られたくないと思っています。平日昼間に飲み屋街などで待ち合わせれば、人もまばらで知人や家族に見られる心配がありません。時間に融通のきく私のようなタイプは、神から「助かるよ」とまで言われました。

相手のプロフィールやメッセージのやり取りのなかで、下記の3つを条件に探しました。

  • 自分のことを「泊め男」と書かない
  • ご飯は全額出してもらえる
  • 一人暮らし

当時の私は「泊め男=セックス目的」と考えていたので、神待ち女性だけをターゲットにしている男性はスルーの対象にしました。それから意外なことですが、神として来るのにご飯代を出してくれない人がいるという話を聞いたので、事前に確認するようにしました。

自分が食べたいときに家出少女が同席しているなら支払いOKだけれど、待ち合わせ場所に先に入って好きに注文した分は自分で払ってと言われることがありますので、ご飯代を全額おごってくれるということを先に約束しておくのはかなり重要なポイントです。

一人暮らしも同じく重要なポイントです。プロフィールに実家暮らしと書いている人はスルー、未記載の場合も親と同居していたり妻子持ちだったりすることがあるのでメッセージの中で確認します。そういう神はホテルで宿泊するしかなく、必然的にエッチありきの神待ちが多いんです。

私が絶対条件としていたのは以上の3つですが、周囲の人達は以下のようなこともチェックしていました。

  • レスが早すぎる
    サクラなどの罠投稿は、コメントが付くとコンピューターで自動返信されるようになっているそうで、その返信時間は1分以内。あまりに早すぎる返信は業者などが考えられます。
  • 神の方から積極的にプロフィールを明かしてくる
    自分を信用させたいと思うあまり、本名や住んでいる場所、職場などを聞いてもいないのに話してくる男性は要注意です。犯罪など良からぬことを企てていて、とにかく怪しまれずに女性と出会いたいと考えている可能性があります。
  • 掲示板上のやり取りで、漢字や語尾がおかしい
    外国人による神待ち少女への暴行事件も増えています。日本語は、話すこと以上に読み書きが難しい言葉として知られています。漢字、ひらがな、カタカナ、!や?の記号を組み合わせて使うためです。言い回しや受け答えが変だなと感じたら、外国人の可能性があります。プロフィールでそのことを公言していれば問題ありませんが、ほとんどの場合日本人になりすまし、待ち合わせ場所で背後から近づきそのまま連れ去るという手口です。

神が見つかったあとも危機感を忘れず、その後のやり取りでしっかり相手をチェックしましょう。

私が出会った男性は、皆穏やかな良い人で、家のことを聞いてきたりしない、理解のある人ばかりでした。もちろんセックスもなし。親とのトラブルで心が疲れ切っていた私にとっては、本当にでした。しかし、誰にでもラッキーが訪れるわけではありません。

家出で神待ちをするリスクは、想像する以上に大きいものです。そのことをしっかりと理解してほしいですし、犯罪被害に遭って悲しい思いをする女性がいなくなることを心から願っています。

私が神待ちに至った理由

神待ち少女にもいろいろなタイプがいます。家族とのトラブルや、恋愛問題、学校や職場での人間関係に悩む子もいます。私の場合、それが全部一気に来ていました。18で高校を卒業してから仕事が決まらず、親や兄から「やる気がない」と責められていた時期だったんです。

仕事がないからお金もないし、せっかくできた彼氏ともあまりうまくいっていませんでした。全てが嫌になって、正直自殺しようかなと考えたこともあります。でも怖くて行動には移せませんでした。友達に愚痴をこぼしていた時、神待ち掲示板の存在を知ったんです。

実際の神様とのメッセージやり取り

掲示板の使い方がよく分からなかったこともあり、初めての神待ちでは1度に7人くらいにメッセージを送りました。この人良さそうと思った人にも送りましたが、間違って送信ボタンを押し、空メッセを出してしまった人もいます。

返信が来たのは4人、そのうち1人は下心丸出しな内容だったのでスルーしました。あとの3人は、いい人そうだったのでその後もやり取りを続けることに。私の場合は、家出する前に相手を探すスタイルだったので、ゆっくり会話して相手を知る時間がありました。

神待ちは、女の子にとってリスクもある行為です。詳しくは後に書きますが、性行為を強要されたり、怖ろしい事件に巻き込まれたりすることもあるんです。身の安全のためにも、神探しには時間をかけ「今日今すぐ会える人!」といった探し方をしないでください。

私も、家出をしてからネットカフェなどで時間を潰しつつ、神を募集したことがありますが、時間やお金のない中で探していると、本来自分がNGと決めているエッチな見返り「ちょっとならOK」という気持ちになってしまいます。

振り返って考えると、これは本当に危険です。男性にとって「ちょっとならOK」というのは、本番OKとか中出しOKとイコールです。ちょっと触って終了にしてくれる男性なんていません。写真や動画を撮られてしまえばそれで脅されることもあります。

偶然にも、家出してから神待ちをしているときに限って、都合の合う男性が見つからなかったため、私は危険な目に合いませんでした。皆さんも、ネットで声を掛けてくれる男性が、全ていい人だと考えず、どんな人かチェックするという視点を忘れないでください。

私の場合、家出期間は長くて1週間です。泊まれる所を確保して、どんなものを貸してもらえるか、何を買ってもらえるかの確認を済ませてから出発します。荷物も少なめで、毎回親に気付かれずに自宅から出ることができました。

友人のAは、夏休み中ずっと神の家を転々とする生活を送っていました。性行為もOKなタイプだったので、複数の人と関係があり、神にピル代まで出してもらっていたようです。

本人は、絶対家に居たくないからと、その生活に満足していましたが、毎日その日泊まる場所や食事を自力で確保しなければならないため、体力的にも精神的にもかなり疲れた様子でした。

神は、家出少女にとって救世主のような存在です。しかし、基本的には家に居て、ガマンできないときだけ家出というスタイルのほうが、気持ちの面で落ち着いて過ごせるのではないかと思います。どうしてものときにだけ使うのが、神待ちだと思っています。

男性との待ち合わせから宿泊までの流れ

2年で5回ほどの神待ち家出をしましたが、待ち合わせは毎回緊張でした。どんな人なんだろう、危ない目に遭ったら…という不安は、きっと今神待ちをしても変わらないでしょう。だからこそ、これから神待ちをしたい女の子のために、私の体験をお話します。

1人目の神降臨 ~46歳既婚男性~

初めての神は、掲示板では珍しく、プロフィール画像が猫の写真という男性でした。「なんだか良いおじさんっぽい」と直感で思い、泊めてもらえないかとメッセージを出したのがきっかけです。

神待ち経験者の友達から、「他の人が大勢いそうなファミレスなら危ない目に遭っても逃げやすい」とアドバイスをもらい、家から離れたチェーン系レストランで待ち合わせをしました。

2回り以上年上の46歳で奥さんと子供2人がいる神は、優しくて穏やかなタイプでした。単身赴任で毎日1人で夕食を摂っているから、話し相手がいて嬉しいと言っていました。そのままご飯を奢ってもらっただけで別れました。泊まりは勇気が出ず、しませんでした。

家に帰る気にはなれなかったので、ネットカフェで1泊しました。神待ちに対する不安感が少し和らいだので、パソコンでいろいろなサイトを検索。もっと安心できて、効率の良い神募集の方法を考え、大手の出会い系にもその場で登録しました。

2人目の神降臨 ~年齢不詳の公務員男性~

ネカフェで新しいサイトに登録したこともあり、2週間くらいすると4人の男性とチャット友達状態になっていました。私の家出欲もその頃爆発し、2度目の神待ちを行うことにしました。

徒歩圏内に暮らす男性と知り合い、神になってくれるということだったので、即待ち合わせ。知り合いに見られるのを避けるため、カラオケボックスを使いました。

LINEのIDを交換していたので、部屋番号を教えてもらい現地集合。最近カラオケは、若い女の子と成人男性の待ち合わせに対してチェックが厳しく、身分証を出すよう言われたりします。

そのお店も最近厳しくなったところですが、今回の神は20代後半くらいだったため、店員さんにも怪しまれずに無事合流できました。個人的な連絡先を知っていて、相手の名前も事前に聞いておいたため、周囲に邪魔されずに神と会えたんだと思います。

この神もいい人そうだったので、そのまま朝までカラオケで過ごしました。公務員のKさんということを事前のLINEで知っていただけで、年齢も住んでいるところも不詳。そんなミステリアスな神でした。

お互いのことを詳しく知らないほうが、神待ちは気楽です。その時神から教わったのですが、LINEやカカオなど複数のSNSを使い、神待ち専用IDを持っておくと良いそうです。自分が普段使うIDと違って、都合が悪くなったらすぐ消せるためです。

3人目の神降臨 ~32歳独身男性~

バイト先の近くに自宅がある3人目の神は、初めからテンション高めの楽しい人でした。私の自宅からは電車で30分くらいのところで、知り合いに見られる心配もなく、安心して待ち合わせができました。

待ち合わせ場所は居酒屋の個室でしたが、お互いの写真と、待ち合わせに使う偽名を教えあっていたので問題なし。年齢より若く見えるちょいイケメンで、優しく愚痴を聞いてくれました。

神待ちにも慣れてきた私は、お酒を飲みながら「エッチなしでも泊めてくれますか?」とストレートに確認。男性は笑ってOKしてくれました。こうして初めて神の家に泊まりましたが、手は出されていません。気持ちも落ち着いて帰宅することができました。

巷の神待ちはどのようにして行われるのか?

私の体験談だけを読むと、「神待ちで泊めてくれる男性って、いい人ばっかりなんだ!寝るところもゲットできるし、良いことばっかり!」と考えてしまう女の子がいると思います。確かにいい人もたくさんいますが、リスクがついて回ることを忘れてはいけません。

未成年者の家出事情

警察のサイトを見ると、20歳以下の家出人が発見、保護された件数が発表されています。平成25年は18,832人、平成26年は16,766人と、毎年17,000人前後の10代男女が保護されていることが分かります。

人数は10年間ほぼ横ばいです。ネットでの出会いが主流となってから、警察はネット上の家出も補導するよう力を入れています。しかし、発見されないケースのほうが多く、実際の人数は増え続けているという説もあります。

家出人が少女の場合、自分で神を探すだけでなく、街中で声をかけられることもあります。そのままついていくと泊め男は「未成年者略取及び誘拐罪」に問われ、もちろん家出少女側も警察に補導されます。

特に、少女側が男性に声をかけてもらおうと、わざと繁華街でうろついているなどの行為をしている場合、かなり厳しく罰せられます。親や学校に連絡がいき、単なる家出では済まされません。

成人の家出事情

家出は未成年だけのことではありません。20歳以上、50代・60代の女性も家出が増えています。行方不明者として警察に届け出がある人数は、平成25年で20歳代14,952人、30歳代11,179人。平成28年は20歳代16,038人、30歳代10,495人。20~30歳代で年間26,000人以上にものぼります。

20歳以上の家出は基本的に自己責任です。未成年者のように、すぐ誘拐罪に問われることはありません。しかし、無理矢理連れ込まれたり性的なことを強要されたりした場合、相手は「強姦罪」などの罪に当たります。

トラブルに巻き込まれれば、あなた自身だけでなくご家族や友人にも大きなショックを与えますし、人生が変わってしまうこともあります。くれぐれも、家出してみたい、神待ちをしてみたいという一時の感情だけで掲示板書き込みをしないようにしてください。

【参考】平成28年における行方不明者の状況

神待ちは女の子にとって常に危険と隣り合わせ

神待ちをする女性のほとんどが、「自分は大丈夫」と安易に考えています。特に成人女性は、根拠もなく安全だと考える傾向が強いように私は感じています。しかし、これは大きな間違いです。神にお世話になることは、さまざまな危険と隣り合わせです。

性的な行為でのトラブル

神待ちにまつわるトラブルといえば、ダントツで多いのが性的なことです。男性の家に女の子が泊まること自体、泊め男にとっては「そのつもり」、つまりセックスOKと受け止められてしまいます。

無理やりセックスをされたとしても、警察に相談しても取り合ってもらえないことがあります。犯罪行為かどうかを判断する重要なポイントが「合意のうえ」かどうか。つまり、性行為をしても良いと女性側が思っていたかどうかです。

神待ちは、女の子が「泊まりたい」とお願いし、神・泊め男である男性が「うちに来なよ」と了承して成立します。お泊りに関して“合意”があるため、その延長線上にあるセックスもお互いに承知したうえのことと判断されやすいんです。

女の子がいくら、セックスするつもりは無かったと主張しても、警察に理解してもらうのは難しいというのが現実です。私自身、泣き寝入りするしかないという子をたくさん見てきました。夜に1人で街を歩いている方が悪いと、被害者なのに説教を受けるケースもあります。

変態プレイを強要されるというトラブルも少なくありません。実際に聞いた話やニュースで取り上げられた例をいくつかご紹介します。

電車内で痴漢プレイをさせられた

駅前待ち合わせで多いケースです。先に食事をおごって“借し”を作ったうえで、電車移動を提案されます。わざと込むラッシュ時に乗車し、痴漢行為をされるという流れです。

女の子にとっては食事をおごってもらい、これから泊まる場所も提供してもらうため、抵抗できず言いなりになるしかありません。悪質な場合、写真や動画を撮られ、その後何度も行為を強要されることもあります。

家族にバラす、ネットで公開するなどの脅しを受けると、警察に通報することもできません。誰にも相談できない、本当に怖ろしい犯罪です。

ハードなSMを無理やりやらされた

神待ちでラブホテルが宿泊先になることは少なくありません。男女で入店すると怪しまれず、自動精算などもあって家出した女性側にとってもメリットが多いためです。あらかじめラブホ宿泊OKとしている女性もいます。

気をつけなければならないのは、SM趣味のある男性だった場合です。女性に何も伝えずSMプレイ専用ルームに連れ込むことがあります。拘束具につながれてしまえば身動きが取れず、男性の思うがまま。私が聞いた話でも、初体験がSMホテルだったという悲惨な人がいます。

望まないセックスは、体だけでなくこころにも傷を残すものです。防止策としては、ネットでSMプレイルームのあるラブホを事前に調べ、そこに連れ込まれそうになったら逃げるという方法しかありません。自分の身は自分で守る!という強い意志を持ってください。

泊め男の家に他の男性がやってきて集団で暴行を受けた

いわゆるレイプ被害の可能性もあります。たいていの場合、待ち合わせから食事までは男性1人で和やかにすすみます。食事中にお酒を勧められ、かなり酔わされるのが主な手口で、介抱と見せかけながら自宅やラブホに強制的に連れ込まれるという流れです。

仲間の男性も含め、複数から次々に暴行され、さらにその様子を撮影されることもあります。逃げられないように拘束されたり、アザができるほど殴られたりすることもあります。完全に犯罪行為ですが、女性側が警察に相談したくないと泣き寝入りするケースも少なくありません。

大変卑劣な犯罪ですが、残念ながらその被害件数は増加傾向。誰にでも起こりうることと考えてください。神がどんなに優しそうな男性でも、お酒を断りシラフの状態で泊まることが防止策になることもあります。

信じられないかもしれませんが、このような怖ろしい体験をした女の子が実際にいるんです。決して他人事だとは思わず、自分だったらどうしようとイメージしてみてください。

実際に神待ちをしていた当時の私は、いつも「逃げる手段」をいくつか確保するように意識していました。いつも手にスマホを持つ。護身用のホイッスルを持つ。走れるように、荷物はリュックに最小限。など、自分なりに工夫していました。

危険な目に遭ってしまったら、これらの対策は全て意味のないものになることもあります。男性のほうが力が強いですし、悪さをしようと考えているのですから、事前に女の子の逃げ場を封じるような策をさまざまに用意してきます。

ですから、一番重要なのは、神と見せかけて暴行などをしてこようとする「ニセ神」に引っかからないことです。詳しくは他のページで説明しますが、公園などの暗がりで待ち合わせをしようとしてきたり、とにかくすぐ会おうと急かしたりするような相手はスルーするに限ります。

自分の身を守るため、まずは「神待ちで巻き込まれるリスクのある犯罪」を知って、危険な気配を嗅ぎ分けられるように心構えをしておいてください。それでも防げないことはたくさんあります。

事件や逮捕者が出たというニュースもあり

少女が監禁されたり、殺害されてしまったりという報道を見たことがある方も多いでしょう。ニュースでハッキリと触れられることはありませんが、被害に遭った少女の中には、神待ちで家出をしている最中だったケースもあると思われます。

最悪のケースは、神や泊め男に殺害され放置されたり埋められたりする事件です。最近は小学生でもスマホを持っていますので、この種の犯罪に巻き込まれ命を落とすことがあります。

普段ニュースを見る習慣のない若い世代は、神待ちや出会い系サイトの危険性に気付きにくいという弱点があります。危ないと思わずに利用した掲示板で、家出を手伝ってあげるという甘い言葉に引っかかり、最終的に命を落としてしまいます。

本当に怖ろしい思いをしますし、両親や家族、友人、地域の人みんなが悲しむことです。

命が助かっても、心に深い傷を追うこともあります。

  • 動画サイトでわいせつな行為を生中継される
  • 監禁され売春をさせられる

これらも実際に起きた事件です。

どの少女も、家出中に声をかけられたり、掲示板で知り合ったりして泊まるようになり、そのうちに犯罪に巻き込まれてしまったそうです。初めは優しい言葉で、好きな食べ物を好きなだけ与えてもらい快適ですが、次第に男性の態度が変わっていきます。

多くのケースで被害女性が訴えるのは「身の危険を感じ、帰りたいという素振りを見せた瞬間に男性の態度が豹変する」というパターンです。いきなり殴る蹴るなどの暴行を加えられる場合もあれば、汚い言葉を掛けられ精神的に追い詰められることもあります。

洗脳まがいのことをされ、逃げられるのに逃げたい気持ちを折られてしまうケースも出てきました。幻覚作用のある違法薬物を知らないうちに飲まされる場合もあります。

居場所のなさを常に感じている家出少女にとって、神の存在はまさに救世主です。ここに居られなくなったらヤバいという強迫観念から、脅しや洗脳にに引っかかりやすく、長期間監禁されるなどの被害に遭いやすい傾向があります。

一度事件に巻き込まれると、保護されてからもそれまでの生活に戻るのは難しくなります。恐ろしくて外出できなくなったり、出会う人全てが悪い人に見えたりするためです。楽しい学校生活はもちろん、大人になっても恋愛や結婚に抵抗を感じることもあるでしょう。

家出で犯罪に巻き込まれると、いつまでも心の闇を引きずるような人生になりかねません。いま抱えている「現実から逃げ出したい」という気持ちだけでなく、その先に待ち受けるリスクや被害を受けてしまったときのこともイメージしてから家出を決意してほしいと思います。

神待ちに関するまとめ

私自身、家出を繰り返している時期がありました。神待ちをして、実際に泊まったこともあります。状況や人によって傷の深さは違いますが、家や学校、職場から逃げ出したいと考える女性の気持ちは分かります。

だからこそ、女性に神待ちはオススメできません。犯罪やトラブルに巻き込まれるリスクが高すぎるからです。元神待ち少女の私がこんなことを言うのは変だと思う方もいるでしょう。しかし、経験したからこそ、オススメできないと心底思うんです。

出会い系サイトが悪いわけではありません。信頼できる男性に出会って、恋愛や結婚に至るカップルもたくさんいます。しかし、そんな男性にめぐり会うためには多くの時間がかかります。相手を知るため、たくさんのデートを重ねることも大切です。

命の危険がある場合は110番か警察へ行きましょう。それ以外の理由で家に居られない場合や緊急でない場合は、まず周りの信頼できる大人に相談しましょう。

家出したくなってから信頼できる大人を探すのではなく、以前から知っている人に相談してください。親とも顔見知りの人であれば、家族も安心して「気持ちが落ち着くまでなら」と家出するあなたの気持ちを分かってくれるかもしれません。

頼れる人が見つからない時は、未成年者を対象にしている「子どもシェルター」に助けを求めましょう。電話相談や数日間の保護を専門に行う団体で信頼できると思います。「地域名+子どもシェルター」でネット検索し、一番近い相談所に直接連絡してください。

どんなに自暴自棄な気持ちになっても、その場の感情だけで神待ちをするのはオススメできません。何よりも大切なあなたの心と体を、さらに痛めつけることになるかもしれないのです。

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